教えて!モンテさん

ナポリの小麦粉カプート
“サッコ・ロッソ” の魅力に迫る!?
東北のピッツァ伝道師の巻

エリナちゃんのイメージ画像 カ・モンテ オンラインを運営する、モンテ物産の若手社員、エリナちゃんが、
部署の垣根を越えて色々な先輩に自社の商品について教えてもらうという、この企画。
エリナちゃんのお勉強に、読者の皆様もお付き合い。イタリアの食文化を深く楽しもう!!

??先輩

はい、お待たせ~ピッツァ・マルゲリータ~!ボナペティート☆

エリナちゃん

うわ~!美味しそう~!いっただっきまーす♪
ハフハフ、んま~♡・・・って、こんなところで何やってるんですか?!

??先輩

今日は東京のみんなのためにピッツァを焼きに来たんだよー!
ハハハハハ~もう一枚食べる?
※この日は社員向けのピッツァ講習でした

ピッツァの写真
エリナちゃん

え、いいんですかー♡いただきます~♪
・・・じゃなくて、とりあえず自己紹介お願いします!

??先輩

モンテ物産の料理長こと、仙台支店の向井です。
いま2度目の仙台赴任で7年目、1度目は5年間仙台だったので、合わせて12年、東北LOVEです☆もはや地元なのよ、ハハハハハ~笑。仙台めちゃめちゃ住みやすいよ、おすすめです。

向井先輩の写真
エリナちゃん

そんなに長くいらっしゃるんですねー!ところで向井先輩は、どこでピッツァの技術を取得されたんでしょうか?

向井先輩向井先輩の写真

入社した頃、うちの会社ってピザ窯売ってて。最初に配属された広域営業部にピッツァ専任の先輩がいて、「下について色々覚えて」って。生地の捏ね方とか、伸ばし方とか、教えてもらって。だから当時、ピザ窯の営業ができるのは、その先輩と俺だけだったんだよね。

エリナちゃん

なるほどー、社内にそんな先輩がいらしたんですねー。

向井先輩向井先輩の写真

あとは入社した最初の頃「現場で学んで来い!」って言われて、お客さんの新店オープンの時とかお店に送り込まれて。朝9時に会社に出社するじゃん、10時に「行ってきまーす」ってお店に向かって、夜11時までお店で働いて、帰って次の日また出社、みたいなのを2週間続けたりとか。

エリナちゃん

わ~大変!ピッツェリアだけですか?

向井先輩向井先輩の写真

ううん、ピッツェリアだけでなく、色々なイタリアンだね。だからねー、本当に色んな人に習った。で、カプートを取り扱うことになって、顧問シェフの牧島さんに改めて基礎から教えてもらって。一応伸ばしたり焼いたりはできるようになったので、東北では割と重宝されてます。例えば「ピッツァ焼きたい」っていうお店があったら、粉練るところから一緒にサポートしたり、焼き方教えたり。あとはお祭りとかで「ピザ窯持ち込んでピッツァ出したい」っていうリクエストがあったら、窯を軽トラに積んで焼きに行ったり。MAX で~年間 3,000 枚くらい焼いてたんじゃないかな?ハハハハハ~笑。

エリナちゃん

えー!!!!年間3,000枚ピッツァ焼いてる会社員って・・・笑。普通の営業の方とは全然違うコースというか、特殊ですね。

向井先輩向井先輩の写真

全然違う、色物コース。キッチン(※)に住んでた、ハハハ~笑。当時は「プレゼン回数が命」みたいな感じだったから、週4回とかプレゼンやって、全部手伝いして。そこで、プロの方の話を聞いたり、技術を目の当たりにして、イタリアからシェフが来たら補佐に入って。
※テストキッチン。モンテ物産には、全支店に業務用の厨房機器を備えたキッチンが併設されています。

※テストキッチン。モンテ物産には、全支店に業務用の厨房機器を備えたキッチンが併設されています。
エリナちゃん

なるほど~!料理はいつから始められたんですかー?

向井先輩向井先輩の写真

もともと中学生の頃から料理人になりたくて、卒業したらすぐプロの道に入りたかったんだけど、なんだかんだ親に説得されて大学まで通って。学生時代に和食店でバイトしてて、料理長任されてたこともあったんだけど、同時にイタリアにもずっと興味があって。未だにその感動は鮮明に覚えているんだけど、中学の頃に親父が連れてってくれたお店のピッツァが超美味くて。あと親父が昔バックパッカーでヨーロッパ周ってた時に「イタリアが最高だった」って。俺もイタリアをバックパッカーで周ってみたら、はまっちゃって。っていうのもあって、モンテ物産を受けてみたんだよねー。

エリナちゃん

そうなんですねー、そういえば、キャンプもお好きなんですよね?

向井先輩向井先輩の写真

大好き。ずーーーっと、やりだしたら止まらないと思ってたから、我慢してたんだけど。コロナで花開いちゃって。

エリナちゃん

あー、なるほど。

向井先輩向井先輩の写真

始めたら最後、ドント・ストップ・ミー・ナウ♪ハハハハハ~笑。最初はほんと、ナイフだけ買ったのに、気づいたら倉庫いっぱいのキャンプ道具。仙台のマンションって駐車場にタイヤ用の倉庫がついてるんだけど、キャンプ道具でパンパン。テトリスだったら、あと1 個で全消しできるくらい。

エリナちゃん

キャンプではどんな料理をされるんですか?

向井先輩向井先輩の写真

色々作るよー。冬は薪ストーブがあるから、ひたすら煮込む、ボッリートとかペポーゾとか。あとは肉の火入れが好きだから、塊肉買って行って、本気で火入れしたりする。3分焼いて~9分休ませて~みたいな、それを部位ごとに焼き方変えたり、ハハハハハ~、相当エモーショナルなキャンプやってるから。

キャンプの写真
エリナちゃん

ガチですね。キャンプでもピッツァは焼かれるんですかー?

向井先輩向井先輩の写真

やったことあるよー。カプートで生地を練って、ピタパンみたいの作ったり、生地だけ先に焼いてフォカッチャみたいの作って、具を挟んでまた焼くとか。あとはオレッキエッテとかカヴァテッリみたいな生パスタ作ったりとか、袋に粉と水と塩入れて、ちょっと寝かせてね。

ランタンとピッツァ生地の画像
エリナちゃん

すごいですねー。今日のテーマ、イタリアはナポリの小麦粉メーカー、カプートの魅力を教えてください!

向井先輩向井先輩の写真

たぶん、この粉について興味を持ってくださる方であれば、ご自宅でパン焼いたりしてる方かと思うんですけど、うーん・・・まず、日本の技術は極めて高いので、日本の製粉会社の粉は、灰分が非常に少ない。

エリナちゃん

灰分?(カイブン)

向井先輩向井先輩の写真

灰分って何かって言うと、「ふすま」っていう表皮や胚芽の部分に含まれるミネラル分。
小麦粉って精製していって真ん中の「胚乳」と呼ばれる部分を使うと、真っ白の粉ができる。
灰分の混ざる量によって、日本では3等粉、2等粉、1等粉、特等粉って分けているんだけど、日本に流通している小麦粉のほとんどが特等粉なのね。灰分が極めて少ない。加えて、日本では薄力、中力、強力っていう分け方がある。これはタンパク質含有量の話で、 例えば強力粉はたんぱく質が多いので、強力なグルテンを作ってしっかりした生地に、薄力粉はサクッと仕上がるので天ぷらとか使い分けたりするじゃない?この等級と、薄力~強力って言うのはまったく別のベクトルの話。ただ、ヨーロッパには薄力・中力・強力って言う概念はなくて、あるのはこの等級の部分で、イタリアで言うと1,0,00っていう呼び方をするのね。

灰分を説明している画像
エリナちゃん

ふむふむ。

向井先輩向井先輩の写真

で、このサッコロッソは00なんだけど、00ですら日本の1等粉と2等粉の間くらいの基準。なので、日本の小麦粉と比較すると、極めてふすまが沢山入っている。だから一般的なヨーロッパの粉は、日本の粉と比べると安定性が低いんだけど、ふすまには酵素が活きているので、旨味や風味が強く仕上がる。例えば安い食パンと、ちょっといいパン屋さんで買ってきたフランスパンって、全然違くない?

エリナちゃん

はい、フランスパンの方が小麦の風味や味わいを強く感じられます。

向井先輩向井先輩の写真

それはだいたいヨーロッパの小麦粉を使用しているからっていう理由で、灰分が多いことって言われている。ただ、ヨーロッパの粉にも色々基準があって、カプートは小麦の挽き方にも色々こだわりがあるんだけど、このサッコロッソはふすまを一旦排除してから、混ぜたりする。ただ単純に灰分が高いというだけじゃなくて、必要な要素を選定して混ぜている。さっき、ヨーロッパの粉は安定性に劣るって言ったけど、カプートは安定性も非常に高いので、均一に仕上がる。なので、ヨーロッパの粉を使ってパンを焼きたいとかあれば、このサッコロッソは最高におすすめ。更に、ずーっと最新鋭の研究をしていて、毎年レシピを変えて、チューンアップされているんだよね。

エリナちゃん

えー、毎年変わっているんですか?!

向井先輩向井先輩の写真

正確なことは企業秘密だからわからないけど、挽き方とか。例えばたんぱく質含有量を許容範囲の中で変更していたり、吸水率を高めるために小麦に傷をつける割合を増やしたり、そういったことを研究しまくっているのがこのサッコロッソ。日本の感覚で言うと、強力粉とか薄力粉とかが混ざった状態なので、これ1つあれば最高のピッツァとかパンができる。いま食べてもらったピッツァも、サッコロッソ100%。

エリナちゃん

おおおおお。なんだか食べ終わった後でももう一回美味しくなってきました。また食べたい。。

向井先輩向井先輩の写真

だからプロだけじゃなくて、一般の方でも安心して使えるのがこのサッコロッソ。社内でも、お客さんからもよく「サッコロッソにあとどの粉混ぜたらいいですか?」って聞かれるんだけど、それはもうカプートでやってるから大丈夫。サッコブルーは違うよ。ブルーはレシピが決まっていて、変わらない品質で出すことに重きを置いていて、ロッソほど変更できない。ナポリピッツァ協会の認定粉でもあるし。

エリナちゃん

なるほどー。サッコロッソとサッコブルーでは、生地の発酵の時間が違うんですか?

向井先輩向井先輩の写真

んー、まず、発酵と熟成って、まったく別の過程なのね。これはもう自分で体感するしかないんだけど、朝サッコロッソで生地を練るとするじゃない、8時間く らいで発酵は OK になる。これを焼いて食べると、まあ普通に食べれるんだけど、一番おいしい状態ではない。12~15時間くらい寝かした状態で風味や旨味などの美味しさが急にあがって、この状態が24~25時間目くらいまで継続していく。なので、すごく生地持ちがいい。それに対してサッコブルーは、その8時間くらいが、風味や旨味が最高潮のポイントで、そこからは 下がっていくイメージ。

ピッツァ記事を発酵させている画像
エリナちゃん

そういうことなんですねー。小麦粉に合わせた生地の発酵と熟成が大切なことが良くわかりました。

向井先輩向井先輩の写真

家でもよく生地を手練りして、色々と研究するんだけど、やっぱりサッコロッソは素晴らしい。ふすまが多いことによるヨーロッパの粉の高い風味と日本の粉と同じような安定性の高さ。ちなみにカプートの粉は、何を作るのにおすすめか袋に絵が書いてあるよね。サッコロッソなら、ピッツァ、パン、デニッシュとか。

エリナちゃん

あ!ほんとですね。ところで改めてナポリピッツァについて教えていただきたいのですが。

向井先輩向井先輩の写真

俺が思うにだけど、例えるなら日本だとラーメンが近いかな。ナポリに行くと、ピッツェリアが700軒くらいあるといわれていて、ランチでもディナーでも利用できて、必ず一人一枚頼む。伝統的なナポリピッツァ、Pizza Napoletana STG っていうのをやるってなると、規定が決まっているので、具材も量も全部決まってる。作れる種類もマルゲリータ(トマト+モッツァレッラ+バジル)、マリナーラ(トマト+アンチョビ+オレガノ)、マルゲリータ・エクストラ(トマト+水牛の乳で作ったモッツァレッラ)の 3 つと、ピッツァ・フリッタ(揚げピッツァ)だけ。それだけ、伝統的なピッツァとして、守られているっていうことだよね。ナポリピッツァの職人の技術はユネスコの無形文化遺産にも登録されてるしね。

エリナちゃん

すごーい、世界遺産なんですね!あ、そういえば最近イタリアで話題の新しいピッツァ、コンテンポラネアって何なんですかー?

向井先輩向井先輩の写真

伝統的な製法をリスペクトしながら、新しいやり方を取り入れてピッツァを発展させようとしているのがコンテンポラネアだね。もともとのピッツァ作りでは小麦粉とイーストを足して作る「ヴィガ」っていうね、元ダネみたいなものを作って、そこに粉を足して練っていくっていうやり方で。更に昔だと、小麦と水を混ぜると、空気中の酵母とか、小麦に付着していた酵母を取り込んで自然に発酵していくと元ダネができて、パンができるっていうことなんだけど、そのやり方を取り入れて、吸水性が高く加水率の高いブヨブヨの生地が作れて、非常に緻密で伸縮性のあるグルテンを持ち、発生した空気を逃しづらいヌーヴォラっていう粉を使うことで、あの軽くてふわっとした食感と、大きいコルニチョーネ(ピッツァのフチのこと)を生み出すピッツァができあがる。

コンテンポラネアの画像
エリナちゃん

なるほどー!原点回帰と技術革新の組み合わせみたいなピッツァなんですね!

向井先輩向井先輩の写真

そうそう。伝統的なナポリピッツァはトッピングをしてから焼くっていう流れだけど、コンテンポラネアはソースの決まりもほとんどないから、例えば季節の食材とか、オーブンで焼いたカボチャをペースト状にして、生地とそのソースだけを焼いて、その上に切りたての生ハムを載せたりとか、色鮮やかで映えるものが多いので、今の時代にマッチしているんだよね。

エリナちゃん

おー美味しそうですねー!お腹がすいてきました~。それでは最後にこれを読んでいるみなさまに一言お願いします!

向井先輩向井先輩の写真

このサッコロッソの魅力は、ご自宅でも味わっていただけるところです。フォカッチャとかであれば、手軽にお試しいただけると思います。もちろんピッツァでも。イタリアはすっごく魅力たっぷりの素晴らしい国なので、是非イタリアの食文化に触れて、幸せな食事をしてください☆

向井先輩の写真
エリナちゃん

向井先輩、今日はありがとうございました~!

向井先輩向井先輩の写真

じゃあ、エリナちゃん、ピッツァ生地を伸ばして焼いてみようか!!

エリナちゃん

はい、頑張ります!やっぱりマルゲリータがいいです!(さっき食べたけど)

あとがき

今回は、モンテ物産のピッツァスペシャリスト・向井先輩にお話を伺いました!バラエティに富むエピソードを、まるで陽気なナポリ人のようにお話しいただきましたが、カプートの小麦粉について伺うと、真剣な眼差しに一変し、熱く語ってくださったのが印象的でした。

そんな先輩ご指導のもと、私もピッツァ作りに挑戦!指先で生地の端をすくっては返す動きを繰り返し、平たく伸ばした生地に、具材を載せてピザ窯へ。悪戦苦闘しながらも、隣でお手本を示す先輩の華麗な手さばきに見とれてしまいました。焼き上がったピッツァは、ふっくらモチモチ♡

ピッツァ作りをしている写真

皆さんも、おうちで本格的なピッツァ作りに
チャレンジしてみませんか?

次回もお楽しみに!

エリナちゃん

今回ピックアップした商品

カプート
サッコロッソ・クオーコ /1kg

862円(税込)

商品コード : 5278

この商品を見る

カプート
サッコロッソ /25kg(業務用)

特別販売価格 15,128円(税込)

商品コード : 5286

この商品を見る

※掲載記事の情報は2024年05月にご購入者様へ配布した記事を元に作成したものです。

この記事をシェアする