CAPUTOで作るフランスの粉もの Vol.1【 PASCADE パスカード 】2021.10.25
はじめに…
私とカプートの小麦粉との出会いは、休日に訪れる八ヶ岳にある山の家でのピッツァ作りがきっかけ。
もちろん今までもレストランなどでは、カプートの小麦粉を使ったさまざまな料理を頂いていたと思いますが、実際に自分の手で触れたのはその時が初めてでした。
山の家には義父お手製の石窯があって、その石窯で作るピッツァを毎回家族も楽しみにしているのですが、それまで何度となく作っていたピッツァが、レシピはそのままに、小麦粉をカプートのものに変えただけで、とても扱いやすい生地に、なにより豊かな小麦の風味のする、いつもより少しグレードアップしたピッツァに仕上がりました。家族や友人たちも一口食べてその違いを口にするほど。
そのカプート社の小麦粉を、私の大好きな「フランスの粉料理」に使ってみたらどんな仕上がりになるだろう?そんな疑問と期待から、私の粉実験が始まりました。良い素材との出会いは、料理の奥行きや幅をぐんと広げてくれる、そんなわくわく感があります。
カプートの小麦粉で作るフランスの粉もの、これからお届けしたいと思います。
第一回目は、フランスのおへそ、中央部に位置するオーベルニュ地方の郷土料理のひとつ、パスカードをご紹介したいと思います。
オーベルニュ地方というと、オーベルニュ山塊のひとつ、ピュイ山脈の地下を流れる自然水、日本でも有名なあのボルヴィックがあります。(残念ながら今年の12月に販売終了してしまうとか…)
フランスの中でも特に豊かな自然に囲まれたオーベルニュ地方で食べられるパスカードとは、小麦粉、卵、牛乳といったシンプルな材料をベースに、オーブンで焼いた厚焼きクレープのようなもの。フランス版ダッチベイビーといったところでしょうか。
混ぜて休ませ、型に流し入れて焼くだけで、器のような形に焼きあがります。
今回このパスカードを、カプート社の『ヌーヴォラ』を使って作ります。
『ヌーヴォラ』はイタリア語で雲を意味するそうで、その名のごとくふんわり軽く焼きあがるのが特徴です。粉自体の安定性に優れているので、他の粉と比べて縁がきれいにしっかりと立ち上がり、時間が経っても崩れにくく、きれいな器型を保ってくれます。
立ち上がった縁はカリっと、中はふんわり仕上げたいパスカードにまさにぴったりの小麦粉。
また、『ヌーヴォラ』で作る生地は、リベイクした場合も美味しく頂けるのも嬉しいポイント。
パスカードを器に見立てて、その中にお食事であればお好みのサラダや生ハム、チーズを。
デザートであればフルーツやクリームを添えて頂きます。カプート社の数ある小麦粉の中でもこの『ヌーヴォラ』は、特に豊かな小麦の香りが特徴でもあるので、その小麦の香りがバターとの相性がとても良く、また他の素材の風味もぐんと引き立ててくれます。
今回は少し甘みの感じる生地に仕上げたので、この生地のままお食事(塩味・サレ)にもデザート(甘み・シュクレ)にも。
混ぜて焼くだけの簡単パスカード。
シンプルな材料と工程だからこそ、小麦粉のポテンシャルを実感できると思います。
その日の気分や季節で合わせる具材をいろいろと変えて、ぜひ楽しんでみてくださいね。
PASCADE パスカード
<材料>
マンケ型 (底11.5×口径13.5×高さ3㎝/容量360ml)×2台分
- ヌーヴォラ
- 40g
- 全卵(L玉)
- 1個
- グラニュー糖
- 10g
- 塩
- 少々
- 牛乳
- 80cc
- 無塩バター
- 35g
<作り方>
調理時間25分 (生地を休ませている時間は除く)
- ①牛乳を人肌程度に温め、火を切り、その中で無塩バターを溶かしておく。
- ②室温に戻した全卵に砂糖と塩をよく混ぜ合わせる。泡立てないこと。
- ③②にヌーヴォラをふるい入れ、中心からぐるぐると混ぜ合わせる。
- ④粉気がなくなったら、①の牛乳とバターを少しずつ加え、ザルで濾す。
粗熱を取り、1時間ほど冷蔵庫で休ませる。 - ⑤マンケ型に無塩バター(分量外)を塗り、オーブンに入れ、210℃に予熱する。
(型も一緒に予熱するのがポイント) - ⑥④の生地は室温に戻し、もう一度生地が均一になるよう軽く混ぜてから、⑤の型に半分ずつ入れ、オーブンの温度を200℃に下げ、15分焼く
- ⑦焼きあがったら、生地が落ち着くまで型に入れたまま粗熱を取る。
ガルニチュール (サレ) 軽食に・・・
お好みのサラダ菜 (リーフレタスやハーブ類)
紫玉ねぎ、ブラウンマッシュルーム、ラディッシュ、プチトマト、生ハム
ヴィネグレット (赤ワインヴィネガー小さじ1、オリーブオイル小さじ3、塩胡椒)
お好みのチーズ (パルミジャーノなど)
<作り方>
- ①ボウルに赤ワインヴィネガーと塩胡椒をよく溶かし、オリーブオイルを加え、ヴィネグレットを作る。
- ②リーフレタスとハーブ類、スライスしてしばらく水にさらしておいた紫玉ねぎ、スライスしたブラウンマッシュルームとラディッシュをヴィネグレットで和える。
- ③プチトマトはフレッシュのままでもよいが、セミドライトマトにするのもおすすめ。
(横半分に切り天板に並べ、予熱した120℃のオーブンで大きさによって70~90分焼く。) - ④生ハムやすりおろしたチーズと共に焼きあがったパスカードに彩りよく盛り付ける。
- ⑤最後にお好みでパプリカパウダーを散らす。
ガルニチュール (シュクレ) デザートに・・・
季節のフルーツ (今回は無花果と巨峰、レッドカラント)
水切りヨーグルト、クリームチーズ、はちみつ、ミント、粉糖
<作り方>
- ①ヨーグルトは、ザルにキッチンペーパーを敷き一晩かけてしっかり水を切る。
- ②水切りヨーグルト60gに室温に戻し、柔らかくしたクリームチーズ30gを混ぜ合わせ、お好みで蜂蜜で甘みを調整する。
- ③季節のフルーツは適当な大きさに切り、焼きあがったパスカードに彩りよく盛り付ける。
- ④最後にミントを散らし、粉糖を振りかける。
※マンケ型を使ったレシピです。グラタン皿やスキレット等他の型では同じ仕上がりにはなりませんのでご注意下さい。
※レシピや写真の転載・転用・転売は固く禁じます。
※掲載されている表記やパッケージは、お届け商品と異なる場合がございます。あらかじめご了承ください。
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