ヴィネガーを使いこなす!
ワインのおつまみレシピ vol.6
鶏手羽元と新じゃが、グリンピースのブレゼ

ヴィネガーを使いこなす!ワインのおつまみレシピは今回で最終回。6皿目の今回は白ワインヴィネガーを使用した煮込み料理です。美味しく仕上げるためのポイントや、合わせて楽しみたいワインを料理研究家の西祐子さんに教えていただきます。使い切れなかったワインヴィネガーも美味しく楽しく消費!是非ご家庭でお試しください。
鶏手羽元と新じゃが、グリンピースのブレゼ

今月は、白ワインヴィネガーを使って暑い季節でもさっぱりと食べやすい軽い煮込み料理のレシピをご紹介します。 “ブレゼ”というのは、少ない水分量で作るフランスの軽い煮込み料理のこと。ヴィネガーで煮込むといっても酸味の効いた煮込み料理ではなくて、しっかりと煮詰めていくことで、ヴィネガーの酸味は飛んで、その旨味だけをぎゅっと濃縮させていきます。そのためには煮詰めていくときに、一気に煮詰めるのではなく、弱めの火加減でじっくりと煮詰めていくこと。そうすることで、フライパンひとつで短時間で出来るのに、旨味がぎゅっと凝縮された一皿に仕上がります。また、ヴィネガーのおかげで鶏手羽元は柔らかく、骨から外れやすくなるのも嬉しいポイント。使うヴィネガーは、中でもさわやかな酸味が特徴で、色味も邪魔せず、素材の風味を活かしてくれる白ワインヴィネガーがおすすめです。 今回は、前菜からこのブレゼのような軽い煮込み料理まで合わせやすい、夏の食中酒にぴったりのサルデーニャ島で造られるスプマンテと合わせてみました。トルバートと呼ばれるサルデーニャ島の希少な土着品種で造られていて、フレッシュな中にもハーブのような香りや苦み、ミネラルが感じられて、口の中をさわやかに軽やかにまとめてくれます。 6回にわたり、ドレッシングに、保存食、ソース、煮込みにと、それぞれのヴィネガーの風味や色味を活かしたレシピをご紹介してきました。皆さまの日常の献立の中で、もっとヴィネガーと仲良くなって使いこなす何かヒントとなれば嬉しいです。
<材料>
2人分
- 鶏手羽元
- 6~8本
- にんにく
- 1片
- ローズマリー
- 1枝
- ベーコン
- 40g
- 玉ねぎ
- 1/2個
- 新じゃが
- 小さいもの3個
- グリンピース
- 50g
- フランチェスコ公爵の
白ワインヴィネガー - 35cc
- 白ワイン
- 60cc
- チキンブイヨン
- 100cc
- 塩、胡椒、オリーブオイル
- 適量

<作り方>
- グリンピースは3分程塩ゆでする。茹で汁のまま粗熱を取る。

- 新じゃがはよく洗い、皮付きのまま塩を少々加え水から茹でる。竹串がすっと刺さるくらいになったら、半分に切る。 (大きいものは4等分にする。)
- 玉ねぎはくし切りに、ベーコンは短冊切りにする。
- 鶏手羽元に塩胡椒をする。
- フライパンにオリーブオイルとつぶしたにんにく、ローズマリーを入れ温め、香りが出てきたら玉ねぎを加え、塩を少々加える。
- 玉ねぎがしんなりしてきたら、④の鶏手羽元を加えて、皮目に焼き色をつける。
- 焼き色がついたら、②のじゃがいもと③のベーコンを加え炒め合わせ、白ワインヴィネガーを加えて水分がなくなるまで中火弱で煮詰める。
- 白ワインを加えて半分ほどの水分量まで煮詰めたら、チキンブイヨンを加えて蓋をする。5分程煮込んだら、蓋を取り、ほぼ水分がなくなるまで更に煮詰める。

- 最後に水分を切ったグリンピースを加える。

<ポイント>
- ✓グリンピースは茹でたらすぐにザルなどに上げずに、茹で汁の中で冷ますことで、ふっくらと茹で上がります。すぐに使わない場合も茹で汁に付けたままで保存容器に入れ冷蔵庫保存をするのがおすすめです。
- ✓じゃがいもは冷めてしまうと味が入りにくくなるので、粗熱が取れてしまう前にフライパンに加えるようにしてください。
- ✓市販のチキンブイヨンを使用する場合は、表示の1/3量ほどで溶くようにしてください。
- ✓白ワインヴィネガー、白ワイン、チキンブイヨンと順次煮詰めていきますが、強火で早く煮詰めてしまうと、味が凝縮する前に水分だけが飛んでしまうので、中火弱でじっくりと煮詰めるようにしてください。
合わせたワイン
Sella & Mosca / Torbato Spumante Brut
セッラ&モスカ / トルバート・スプマンテ・ブリュット

手書きのようなチャーミングなエチケットが目を引く、サルデーニャ島で造られるスプマンテ。病原菌に対する耐性が弱く、晩熟でとても栽培が難しいとされるサルデーニャ島の希少な土着品種トルバート100%で造られています。気泡は滑らかでクリーミー。フレッシュな印象でハーブのような香りとほのかな苦みを感じ、ドライですっきりとした心地よい後味です。 これからの暑い季節に、前菜から今回のような軽い煮込みまで気軽に楽しめる夏の食中酒としておすすめの一本です。
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